第45回JBCフォーラムは、前回に引き続いて地球環境問題をテーマに、代替エネルギーの一つ、バイオマス・エネルギーを取り上げます。地球規模のエネルギーそして環境問題を解決するとして高く期待されるバイオマスエネルギー。それを実現する技術開発に尽力されてきたエコシステム経済研究所代表の上野博士を日本からお迎えし、その取り組みについてご紹介いただきます。皆さん、奮ってご参加ください。
日時:2月20日(金) 18:00開場 18:30開始
進行:18:00開場、ネットワーキング
18:30-20:30 セミナー、Q&A
場所:Morrison & Foerster LLP Palo Alto office, conference room
参加費: $10
タイトル:「バイオマスが拓く21世紀のエネルギー - 環境調和型材料変換システム"MACS"を用いたバイオマス燃料化技術」
スピーカー: Dr. Isao UENO
明治大学大学院特別研究生修了、工学博士。ブラウンシュバイク工科大など欧米の大学、研究所で教授、客員、東京大学大学院、衆議院特別職などを退官後、名古屋大、高知大、名古屋工業大などで客員教授、環境経営学会特別顧問などを歴任。現在、エコシステム研究会代表。Alexander von Humboldt教授フエロー(独)、Ambassador of Grand Eminence。地球システム科学専攻。著書『人類は80年で滅亡する』『「悪魔のサイクル」へ挑む』(共に東洋経済新報社)他、専門論文多数。20世紀業績賞(英・米)など受賞多数。
要旨:
バイオマスが拓く21世紀のエネルギーは、自然を利用する究極のエネルギーであり、地球温暖化の元凶である二酸化炭素の排出を、ゼロにできるものです。このバイオマス・エネルギーの最大の特長は、「太陽と同じ」ということで、太陽光と水と二酸化炭素を資源に、無限循環的再生可能に栽培で作り続けることができます。また、バイオマスの埋蔵量は、大気中に二酸化炭素を増やすことなく、世界の全エネルギーの7倍もあります。
バイオマスとはBio「生物」とMass「集まった量」の合成語で、一般的には「生物由来の再生可能な有機性資源」の中で、化石資源を除き、具体的には草本類や木本類全般と食品廃棄物、家畜の排泄物などを指します。バイオエタノールはトウモロコシのような食料から作ることでよく知られていますが、食料を燃料にするのは、人類文化の冒涜ではないでしょうか。一方、同様な用途に使うことができるバイオメタノールは、非食料の草木などのバイオマスから、短時間、小規模で、高効率に作る技術によって、明日からでも使うことができます。
今セミナーでは、バイオマス・エネルギーを理解しながら、地球環境問題への解決と、事業性の両方に利益をもたらすと期待される有望な技術『環境調和型材料変換システムとそのバイオメタノールの燃料化技術』について紹介します。